熟女を脱がすブログ

「あっ、カッコいい！・・・新型NSXか」
「・・・」
「赤いスポーツカーって憧れだな」

「オレ、丸い形が好きなんだろうな、とは思ったけど」
「うん」
「やっぱ、曲線が組み合わさるのが好きなんだろうね。少しの違いで変わるでしょ？」
「うん」
「だぶんさ、熟女の裸がすきなのも、曲線があるからかも」
「フフッ。・・・そうじゃないの」

「だから革靴も好きなんだろうな」
「うんうん」
「革靴も曲線の組み合わせでしょ？」
「そうね」
「靴磨きも好きなんだけど、曲線を磨くっていいんだよね。キリがないの」

「磨くのを止めるのに、どっかで納得できる部分を探すんだよね」
「息子も靴磨きしてるわよ」
「あっ、そうなんだ」
「昨日もしてたわよ。ママ、靴は磨くと違うんだよって」
「うん」
「艶とかね、気分も違うって言っていたわ」
「そうそう、曲線の艶って違うんだよ」
「だからわたしも、一緒に磨いたの。ササッと簡単にね」
「でも、20代で靴磨きするって渋いな。オレは30過ぎて好きになったから」

「息子さんは、何をやってるんだろ」
「・・・」
「1人息子ってのは聞いたけど」
「・・・」
「洋子ちゃん、息子のこと言いたがらないよね、何気に」
「うーん」
「スポーツ関係は違うっていってたし、たぶんね、芸術関係っていうの？」
「・・・」
「美術の先生とかじゃなくてさ」
「・・・」
「デザインとか、そういう関係かな？」
「ううん」
「あっ、革靴好きだからファッション係とか？」
「ううん」
「まさか、役所で経理やってますっていうんじゃないよね？」
「・・・」
「なんだろ？」
「競馬よ」
「えええっ、競馬？」
「うん」
「競馬っていっても、いろいろあるけど」
「騎手」
「えええええっ、騎手？」
「それ以上は言えない」
「えっ、すごいくない？騎手って？」

「いや、騎手って、もちろんわかるんだけど」
「・・・」
「なんでまた？」
「わたしが、なったらって言ったからかもね、うん」
「洋子ちゃんさ、競馬が好きなの？」
「競馬が好きってよりも」
「うん」
「わたしがね、乗馬が好きだったの」
「ほぉ」
「ライセンスの持ってるのよ。2級ね」
「そういうのがあるんだ」
「なかなか取れないのよ」
「どんなことするの？2級って？」
「うーん。競馬場でも正装して乗るでしょ、あれが2級なの」
「ふーん」
「お馬さんに乗るのは騎手だけじゃないのよ」

「以外だけど。・・・でもニュースで読んだな」
「・・・」
「乗馬と女性って合うんだってね」
「ああ、そうかもね」
「オリンピックの競技でも、馬術だけは男女の区別がないって」
「はいはい」
「で、男はムチで打って走らせようとするけど、女の人は撫でて走らせるって」
「そう。そうするとね、気持ちよく走らせることができるの、うん」
「でさ、スキーとかゴルフの競技人口は半分くらいになっていて、20年前と比べてね」
「うん」
「だけど乗馬は2倍になってるんだって。女性が中心で」
「そうかもしれないわね、うん」
「だから女性はね、何気に乗馬はいいって気がついているんだってニュースであった」
「ええ、そうよ。お馬さんは走るだけじゃなくってね、イギリスではセラピーにも使われているの」

「オレもちょいちょいと競馬やるからさ、競馬新聞なんか読んだりするけど」
「うん」
「競走馬の7割がストレスで胃潰瘍になってるってね」
「はいはい」
「なんでだろうって思ったらね」
「うん」
「馬って勇敢だから走るんじゃなくて、臆病だから走るんだってね」
「そう、臆病だし繊細なの」

「だからだ」
「・・・」
「息子さんさ、革が好きなんだろうな、革靴が好きっていうよりも。馬具って革製品だから」
「はいはい」
「オレ、ソメスの財布と靴べらを買ったよ」
「ああ、ソメスサドルってあるわね、うん」

「3年くらい前かな、競馬でとってさ。鼻差で」
「ええ」
「岩田が斜行で騎乗停止になってさ。1ヶ月くらいかな」
「うん」
「次の騎乗にそなえて、トレセンに通って乗ってるってね。競馬好きの社長が教えてくれて」
「うん」
「当日は8番人気だったんだけど、これいくんじゃないかなって」
「うん」
「でね、当日にレース見てたら、上がり3ハロンの追いがさ、人馬一体だね、もう馬も勝とうとしてるの」
「ああ」
「で、鼻差。首の上げ下げだけ。馬も勝たないといけないって分かるんだろうね」
「そう、人の気持ちも分かるの、ちゃんと」

「取ったのが銀座ウィンズだったからさ、長財布でも買うかって松屋にいったらね」
「うん」
「ソメスはどうですかって」
「うん」
「追ってるときに鐙が切れたら落馬するから、絶対に切れない皮紐を使っているって」
「うん」
「ソメスの製品は信頼があるから、宮内庁御用達ですって。・・・それで長財布買ったの」
「うん」
「いや、息子さんさ。洋子ちゃんに折れないヒールをプレゼントしたとか、なんかわかるな」

「それはいいんだけど、洋子ちゃんって」
「うん」
「どっかの、お嬢さまだったの？」
「ううん」
「だってピアノはともかく、子供の頃にバレエと乗馬ってやらないよ、なかなか」
「そう？」
「そうだと思うけど」
「・・・」
「まあ、茨城ではあまりないなぁ。あっ、トレセンがあるから競馬関係者はいるか」
「そうそう」
「うん」
「叔父さんが府中の近くにいたの。東京競馬場ってあるじゃない？府中に」
「うん」
「叔父さんも馬が好きだったし、従兄弟もいたしね」
「そっか」
「あの辺りの子は、みんなお馬さん好きよ、小さな頃から見て育っているから」
「そういうことか」
「それに母親がいったの。馬術は芸術だって」
「お母さんの影響だね」
「そうね。ピアノとバレエは仕方がなく・・・、まあ普通だったけど、乗馬は好きだった。うん」
「実家は府中？」
「フフッ、ちがう。・・・もうあまり聞かないで、そういうこと」
「そういうことだよね」

「そのまま、・・・ちょっと後ろ姿を撮るよ」
「・・・」
「じゃ、競馬ってよりも馬術だったんだね」
「日本では競馬っていうとね」
「うん」
「すぐに、やれバクチだの、ギャンブルだのっていうでしょ？」
「まあね」
「前はね、ダンナの仕事でロンドンにいて」
「ほお」
「その影響で、息子も騎手やるっていったかもね」
「そっか、イギリスって競馬の本場だからね」
「そう」
「女王も競馬が好きだし」
「そうね。ロンドンってアートをすごく重んじるの」

「でさ」
「うん」
「ダンナって何やってるの？」
「うーん」
「あ、また言いたがらない」
「・・・」
「いや、聞いてどうのこうのってないよ、ホントに」
「まあ、商社ね」
「ええっ、いいとこの奥さんじゃん」
「そういうんじゃないの」
「だって、なんていうの、海外にいたってことは総合商社みたいなとこ？」
「うーん」
「とある商事とか、物産とか。通商かな」
「いろいろあるからね。商社といっても」
「そっか」
「もう聞かないの」
「いや、それはもう失礼しました」
「フフッ」
「はい。でもオレ、そんないいとこの奥さんに、脱いでって言っちゃってるの？」
「ううん。ハッキリと言うってのはいいと思うわよ」
「そう？」
「礼儀正しいってのは言葉じゃないのよ」

「じゃ、脱いでっていうのは大丈夫なんだ？」
「うん。あのね、日本人が礼儀正しいなんて、大ウソ」
「まあ、礼儀って難しいよね」
「馬術だってピアノだってダンスだってね、わたしは芸術だって思ってやってるけど」
「うん」
「日本人は、はっきりと芸術だって言わないのよ」
「うん」
「礼儀正しいんじゃなくて、周りくどいだけ」
「うん」
「礼儀正しいのは、欧米人のほうが礼儀正しいわよ」
「うん」
「感じたことを言って、なぜかって話せばいいのよ、それが礼儀」
「・・・」
「言葉なんて乱暴でもいいの」
「・・・」
「イエスかノーでもいいのよ」

・・・・・　感覚が。
日本人離れしているとおもったけど。
いや。
オレが純日本人すぎるのか。
DNAが茨城県民だもんな。
まあいい。
でもなんか納得できた。
あとは。
やっぱり。
プライベートか。
息子と旦那の手前もあるのか。

「・・・えっ、・・・ああ、凱旋門賞？」
「うん。わたし、凱旋門賞には1回いって見てみたい」
「ああ、今年から買えるようにはなったよね」
「あっ、わたし」
「うん」
「お馬さんと写真を撮って欲しいな」
「あっ、じゃあさ」
「うん」
「洋子ちゃん」
「うん」
「お馬さんと、全裸で写真を撮るのは？」
「えっ」

「全裸の洋子ちゃんとお馬さんが歩くの」
「はははっ」
「夕日をバックに、砂浜でさ。いや草原でいいよね」
「はははっ」
「いや、江戸川の土手でもいいかも」
「はははっ」
「よくない？」
「はははっ」
「よし、ウケているとこ撮るよ」

「だって、思ったことを言えばいいって」
「はははっ」
「オレも全裸になる」
「はははっ」
「もちろん顔を隠してさ」
「はははっ」
「じゃ、撮るよ」
「でも、お馬さんには、エロを感じるわね」
「そう？」
「お馬さんこそね、お尻なんてエロよ」
「あっ、わかる」
「丸くてね。張りがあって、うん」
「丸い頭のポニーテールなんてさ、ムラムラするよね」
「フフッ」

「あれっ」
「・・・」
「あっ、見て」
「・・・」
「下にテラスがある」
「あら」

「もう、そろそろ一服しよ」
「ええ」
「あそこ、いってみない？」
「そうね」
「そこの階段か。・・・降りよう」
「ええ」

「・・・あっ、ここか」
「そうね」
「あっ、中華か。まあいいでしょ？」
「ええ」
「中華だったら、ちょっと1杯だけ飲みたいな。なんかつまんでさ」
「いいわよ」
「ビールって飲む人？」
「ううん」